きっかけ
ATEMでタリーを使いたい!!
なんて思ったことは有りませんか?
Ni-Studioではタリーランプの代わりとして、今まではSWのMVをリターンしていました。
これだと、オンタリー中かわかるのに加え、他カメラが何を撮っているのか一目で分かります。
ですが、、
素早い対応が求められる現場では、いちいちMVに視線を向けていられません。
自分のカメラがオンタリーかどうか分かるだけで良かったりするのです。
その分、タリーライトでは
「なんか赤く光ってる」
と、素早くでオンタリーかどうかの判断ができるため、
やはりタリーライトは必須だと感じました。
ちなみにタリーとは?
テレビカメラやモニタ等に取り付けられた赤・緑の表示灯のこと。取付位置はカメラの前と後ろ、もしくは上部となる。スタジオにおける番組収録などには、複数台のカメラが用いられるが、これが赤く点灯すると、その機器がスイッチャーにおいて選択され、放送や収録用に使われていることを示す。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88
既製品の選択肢
もちろん、自作しなくても既製品が販売されていたりします。
例えばFlexTallyとか
これの導入も考えたのですが、せっかくなら自分で作ってみたい!と思い、
今回はタリーランプの自作に挑戦してみました。
条件
まずタリーライトを自作する上で、大まかに3つの方向性を考えました。
- シンプルな構成であること
- どんな環境でも使えること
- 安く作れること
★シンプルな構成であること
色々な所を凝って複雑にするのも、また面白いかもしれません。
しかし現場でぱっと使用することを考えると、やはりシンプルに越したことはないでしょう。
→環境ごとに細かな設定がいらず、接続するだけですぐに使える!
を目標にしました。
★どんな環境でも使えること
ベースとカメラ間が遠い環境でも。無線が届かない環境でも。
→どこでも使える
それが目標です。
★安く作れること
ぶっちゃけお金をかけるなら、FlexTallyとか他の既製品を買っちゃえば良いので、
自作のメリットを活かして安価に作成していきます。
作成案①
1つ目は、BlackMagic Design の GPI and Tally Interface を使用する案です。
ATEMとイーサネットで接続し、8CAM分のPGM(赤Tally)を出力することが出来ます。
これをベースに作るのも良かったのですが、何にせ高い…
これ1つで8万円弱します。。。
条件3に背くのでこの時点で却下
作成案②
これが今回採用した案です。
Ni-Studioでは、SWのコントロールパネルにLiveCommand PROX を使用しています。
なんとコチラの背面には、Tallyと書かれた端子が
この端子を用いて、タリーランプを作れないか考えたわけです。
しかし、JUNSの公式サイトにも、このTALLY端子の詳細は一切書かれていません。
実際に使えるのか、内部で結線済みなのか、見た目では判断できませんでした。
そこでテスターを用い、この端子を解析してみると…?
- GND:上段/左上の1ピン
- PGM列:上段/右→左 へPGM1~12の 赤Tally
- PRV列:下段/右→左 へPRV1~12の 赤Tally
となっていました。更に、
- オンタリー時:GNDとショート
- それ以外:GNDと+4.8V程度の電位差
があることが明らかに。
オンタリー / それ以外
でしっかり挙動が別れているようです。これは使えそう!
しかも、GPI and Tally Interface と比べて、コチラは緑タリーも使えそう。
ということで…
次回はLiveCommand PROX のTALLY端子を用いたタリーランプ制作(親機制作編)についてお話します。
お楽しみに!
次回の記事:親機制作編